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【燐夜side】 今日、珍しい客がきた。水輝國を誇る現代翁が一人、翔也様と黒騎士の都霞だ。 この二人は親子。 都霞は相変わらずの美人さん。僕と並んでも絶対に『女』と間違われるね。 自分は顔の事、自覚してるから平気だけど都霞の場合は無自覚だから。 『ところで、隗坊っちゃまは居ますか?』 『部屋に居ると思います…』 そういや…。 隗凄く荒れてたな。 「今は、いかない方が」 スゴくヤバい状態だから…。 血沙汰になりますよ。絶対に。 「どうしてですか?」 「虫の居所が悪いみたいです」 と、言い終わった瞬間に、隗の部屋から窓ガラスが割れる音が聞こえた。 「その様ですね…」 翔也様、平然と言わないで下さい。 「今日は一段と虫の居所が悪い様子だな」 兄さん、貴方も平然と述べないでよ。 「今、ガラスが割れたって事は……………………………ヤバいっ」 「有能な黒騎士ですね。早くしないと、血沙汰だけでは済みませんよ。 隗坊っちゃまの怒りを抑える為の捌け口が誰かに向けられては困りますからね…」 「急いで、紅霞様を呼んできます」 ー…おぉ、有能、有能。 それくらい早いなら、変態に、追いかけられずに、済む。 しかしながら『紅霞』って、十五龍神が一人、赤龍だよね。 噂に聞けば、隗のストッパーという話だけど…。 僕の中での彼は、美人を通り越し、綺麗で、天界では、有名な王族の血筋故に、姫神の後継者という話を聞いている。 何でも、旦那も、有名で、鴛夫婦だとか。 まぁ、貴族の話を耳に、挟んだだけから、真相は、解らないままだけど。 今度…。 ー…聞いてみるとしよう。 本人からは、難しいから、獅天さんに。 それなら、彼も、気を、悪くしないだろう。 僕達とは…。 違うからね。 龍神は。 誇り高き戦士だし。

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