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血の様に、真っ赤な剣を抜く。
その、色合いは妙に、妖しく、人を惹きつけるくらいに美しく可憐な剣。
「久々の宴だ。血桜」
「三神帝に、歯向かう者は、例え子供でも許さないぞっ!」
「安い挑発だね」
「下手に出れば、このガキっ」
一人の、門番が青年に、向かい走る。身を翻し、腕を一本だけ斬り落とす。
「ぐぁぁぁぁぁっ…」
「美しくない声。はぁ、流石は、駒だな」
「なに…っ」
クスッと、唇をつりあげ、彼は、悲鳴を上げている男性の胸ぐらを掴み手で心臓を取り出した。ドク、ドクと、鼓動打つ臓器。
「『三神帝 千綵』には五人の子供がいる。特に、長男の『三神帝 隗斗』は三神帝が誇る戦闘能力があり、糞爺の期待通りの動く人形だった」
「どう…して…貴様が…」
喉を、鳴らしながら笑う。
「お家、事情を、知っているか?」
青年は、手にしている臓器を潰す。赤い血が飛び散った。
「三神帝が、どいゆう一族なのかを知っているのか。小童」
「知っているよ。『三神帝 隗斗』には、愛する人が居た。それを、無惨に、殺した老い耄れ爺」
今でも、昨日の様に思える。
壊れた人形の手によってのが、気に入らないよ。
「…」
「五大王族の頂点に立つ『三神帝』。幼い頃から“殺戮神”として育てられる。技術は、愚か、戦闘能力、術及び、武術。様々な能力を、持った者が生まれる。そうだろう?ソナタは、俺に、何を聞きたい」
この世の森羅万象には、従っている筈だ。
血を啜る剣とか、初めて見るだろう。
これが、三神帝の御上として座る俺に、与えられた剣。
彼は、仄かに、微笑んだ。
「…小童、それを知っていて、三神帝の所有地に、来るとは、度胸がある。しかし、殺戮神として鍛えられた者の恐ろしさを知らない」
「ー…よく、知っているよ。だって、俺は、老い耄れが待っている」
ー…“三神帝 隗斗”だから。
『手間が、省けただろう?三神帝の家臣さん』と、小さな声で囁いた。
男性は、瞳孔を、大きく開いた。
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