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まず、三枚卸しにした白身魚を、日本酒に漬けて、臭みを取りながら、パプリカ、アスパラ、ブロッコリー、人参を準備して、切っていく。 臭みが取れた白身魚に、塩と胡椒を振り、小麦粉を、軽く付ける。 フライパンに、オリーブオイルと、バターを投入。 火は、中火にしておくのが、コツ。 頭の中に、レシピが広がる。 今にでも…。 ジューっと、聞こえてきそうなイメージ。 「はい、朝食。今日は、さっぱりとした太刀魚のソテー。トマトソース添え」 「美味しそう…」 「そうかな?隗の方が、上手いと思うけど」 櫂梛は、渡された皿を、眺めながら、テンションが上がった。 料理上手の燐夜が、作ったのだから、美味しいに決まっている。こんな、暑い夏ならではのメニュー。 『太刀魚のソテー。トマトソース添え』とか、栄養が、考えられた一品。 「隗が、料理する時って、露草を、ぎゃふんと、言わせたい時じゃないのか…」 「いや、解らない。でも、この前、唐辛子をすり潰しながら、一からカレーを、作っていたよ。すり鉢で、スリスリとしていたけど、噎せないのが不思議。僕なんか…唐辛子を、すら潰しているあたりで、アウト。目が、痛くなる。なのに、隗ったら、普通に、平然と、丹念に、すり潰していた。あれは、神の賜物だよ」 「…あの、激辛シーフドカレー!!!」 「そうそう。その、シーフドカレー。海老味噌を、一つ一つ、取っていたね…。唐辛子も、種類多かったし、スパイスも何種類か、あったね」 櫂覇は、思い出したかの様に、言った。 今、考えれば、あの、シーフドカレーは、嫌がらせじゃないだろうか。一瞬、下剤が入っているのかと思った。 一口、口にすれば、頭が、冴えそうなくらいの辛さが襲ってくる。 唐辛子も、種類豊富で、当たり前だ。 隗斗が、育てている殺人級の唐辛子。

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