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もっと早く、素直になってれば良かったのか。それとも、今だから、素直に、受け止めようとしているのか。 俺の中で、弾けた想いは知っている。 決して、認めてはいけない感情だと自覚もあるしね。 ―…欲しい。 何とも、醜い欲望だ。持ち主に似て、欲しいと思えば手に入れたくって触手を伸ばす。 欲しい。 この闇にまみれた男が…。 自分のモノに。 誰にも渡したくない… 。 まるで、殺戮を楽しむ様な感情。露草ちゃんの闇が冷めた感情を癒す。 鳴呼…。 いっそうのコト 。 手に入れてしまおう。 「―…い、隗?」 獅天の声で、現実に戻された。 「あー…ごめんごめん」 「現実逃避とは…」 嫌だな。現実逃避じゃないよ。 今から、彼をどいゆう風にして、手に入れようか考えていたんだよ。 俺は、自分が欲しいと思った者を易々と手離さない。 躾がいのある男を逃すのは、惜しい。 そんな事を、他所に、考えているあたり、狂っているだろう。 不純物を、躾しながら、露草ちゃんも、一緒となる。 俺の中では、快楽と同じ。育てる条件は、必要か、不必要か。 『あの、闇は、薄いわね…』 悪かったな。 ー…●●●。 『貴方が、鳥籠に戻った時、私は、姿を、顕しても良いわよ。ただ、蓮華が描いていた世界は、少し違う気がする。彼が…目覚めた時が、楽しみね。隗…』 四百年前に、自ら閉めた開かずの間。 三神帝に、戻った時、開かれずにはいられない。 “彼”が、目覚めるか…。 ソナタが、考えている事は、三神帝の秘密を、容易く、暴いて欲しくないのだろう。 ●●●、その身で、秘密の場所に、閉じ籠った三神帝の姫。 その姿は、繊細で、残酷。父様は、出てきて欲しいんだろうけど、彼女が、首を振る訳がない。 ー…もう、何年と、見ていないな。 彼女の、本来の姿を。 狂い桜は、知っているのだろうか。 ●●●が、背負っている罪の重さを。

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