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特に、隗は、玄弘様、お気に入りの殺戮神。 幼い頃から受けている英才教育。手捌きは、お手の物。 クラシックを、嗜む癖があり、よく、有名所を、聞いていた。 ベートーベン、ショパン、リスト、ラグナ-と。 あらゆる音楽は、彼の為にあると言っても過言ではない。それ、故に、ダンスも、上手いのだ。 『ワルツは、最高だね…』 嬉しそうに、吐くもんだから、言えなかったが。 ー…恐い。 うっとりした表情が。 この世を、物語っている。 アイツ、自分が、殺戮した顔を見た事あるだろうか。 何か、俺の中で…。 生まれてきた御子が、隗みたいな性質なんだろうと、思えてきた。 「隗は…唐突ではあるが、猪突猛進という型でもない。ただ、相手の中身にある何かを、見にく力がある」 綺麗、それは、隗にしかない特殊能力だ。 ー…今頃、追いかけながら。 『美味しそうな、男』と、思っているぞ。 「すみません、綺麗様、頭が付いていけません…」 斑からしたら、桁外れだもんな。 これからの、水鬼帝が、心配になる。 「そいゆう時は、暁草を、犠牲にしてしまえば早い。隗の…ストレス発散だろう?」 「綺麗様、暁草は、あくまで、銀莱帝に嫁ぐ身で、決して…隗様の、ストレス発散道具ではありません…」 もっと…。 言ってやるべきだ。 綺麗の中での定義が、暁草は、隗の遊び道具になっている。 従弟として、俺は、彼女の考えを、改めさせられるんだ。 だけど、怒らせると、恐い。 『獅天…私は、母が、何て言おうと、契りの相手くらい自分で、決めると、言ったよなぁ。何故、ソナタが、セッティングしている』 一度、頼まれて、お見合いを、セッティングしたら、怒涛な表情していた。 後ろに、虎が、居たな。 ー…俺の、寿命、縮んだかと、思った。 あれは、叔母様に言われてやった事だから、断れなかっただけ。

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