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「おぃ、ソコの薄情者!」
ビクビクと、震えながら櫂那さんが、俺を呼ぶ。
「今日のコトは、怒らないから隗を止めてくれ…っ」
「嫌です…」
「な、なにっ」
「俺も熟、睡していたのを貴方により、妨害されたんですよ?それくらいで、隗を止めるとでも…甘い考えしてませんか?」
ふん。
人の、熟睡タイムまで、邪魔するからこうなるんだ。可愛い弟に、あの世へ、送ってもらった方が幸せだと思うがな。
「お、お前なぁ」
「有り難う!露草ちゃん…」
「変態~薄情者~」
「えぇ、何とでも仰い下さい…」
櫂那さんは、叫びながら隗の、拷問にあっている。目が覚めた俺は、眼鏡を掛けながら営業スマイルを向けてやった。
「詐欺だぁぁぁぁ…っ」
人を、詐欺師みたいな扱いをするなよ。
「隗、アイツは、絶対に、詐欺だ。どうして、眼鏡掛けたら諷夜さんみたいに」
「少し、お黙り下さい。櫂那さん…」
「隗まで、汚染されてる~」
そこの、ブラコン壱。
俺は、貴様の弟まで汚染したつもりはないぞ。詐欺師扱いの次は、細菌扱いかよ。
いい度胸してるじゃないか。
「ぁ、露草」
どの口が、俺を、細菌扱いしているのか、百文字以内に、纏めろ。
そしたら、命が、助かるかもな。
滅多に、本性なんて出さないが、今なら、多いに、出してやる。
ただ、父上の寿命が、千年ぐらい縮むのは、明確だ。老体に、鞭を打っている父親だからな。
年齢的にも、結構、いっているし、昔より、老けたと、思っている。
ー…母上と、離れているし。
よくよく、考えれば、樿兄様と、父上は、似ている。
顔は、愚か、性格も。
俺は…。
どの辺が、父上に、似ているんだろう。
こうゆう時は、式役に、聞いた方が、早い。
今度、地を司る者に、聞いてみよう…。
俺の事を、詳しく知っていそうだしな。
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