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―天界・水輝國・水鬼帝邸・リビング テーブルには、バランスが、取れた食事が並べられている。 隗を抱き抱えて来た露草は、ソファーに、寝かせ自分の珈琲カップを、取った。 「あれぇ、こんな所で、寝てるし…」 「暁草、あまり、近づくと、殺されるよ」 「えっ…」 「さっき、櫂那さんが、無理矢理、起こしたせいで、機嫌悪いんだから」 リビングに、来たのは、可愛い顔をした男性。暁草と呼ばれた男性は、ビクッと、体を震わせた。何故なら、彼も隗が、起こされた時の、状況を、何回か、目撃したコトあるからだ。 「で、櫂那は?」 「今頃、即死じゃないかな」 「うわっ。ご愁傷様…」 この二人は、兄弟だ。美形な露草に比べ、暁草はどちらかというと美少女系。 二人が、並べれば、美男美女カップルに見える。 「そういや、禪兄様は?」 「…禪は」 「おはよう」 「おはよう…禪兄様」 ファーと、欠伸をしながら、起きてきた人物は、かなりの美形な大人の男性。 ダラダラの白いワイシャツを脱ぎ、真新しいワイシャツに着替える。 「暁草」 「なにっ…」 「お前、また」 「あぁぁ、聞こえない…」 禪に呼ばれ、顔を真っ赤にする暁草。 これは、何かがあると、悟った露草は、兄二人の会話を、静かに、聞いていた。 慌てるあたり、暁草が、やらかしたとしか思えないが、冷静沈着な禪が口にするという事は、相当な出来事かも知れない。 長男だけあり、父親の仕事を、手伝っているだけある。それなりに、洞察力はあるし、双子の弟の事も、多少なり、見ているのだろう。 でなければ、緋神帝の双子と、隗斗を、育てたりはしない。 養子として迎えているのが、凄いよ。 禪兄様、独身なのに…。 何て、露草は頭の中で、思った。 『へぇぇ、水鬼帝の兄弟って、遺伝的に、燐兎譲りね。これは、三神帝の御上も、靡くわね』 『ふふふっ、隗の好みも、困ったものよのぅ…』 二人の人物は、寝ている隗斗を、他所に、観察していた。

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