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はじめての浄化の儀式

金や銀の宝飾品や絵画が立ち並ぶ廊下を抜けると3mはゆうにありそうな扉が見えてきて左右の側仕えがそれぞれ扉を開け王の到着を出迎えた。 「王様。お帰りなさいませ」 「余はこれよりこの者と儀式に臨むものとする。何人たりともこの扉を通すな」 「御意」 ダミアンは側仕えに念押しすると扉の中へと入っていった。 部屋の中央には大人が4人は乗れそうなほど大きなサイズの天蓋付きベッドがあり、泰明はこれから起こるであろうことを想像して恥辱を感じ、頬を朱に染めた。 今からここでダミアンと…交わる 知識はあるけど産まれて20年、実際誰かとそういう行為をしたことなんてない。 はじめての性交が男と…それも異世界の王様とだなんて!信じられないがこんな立派なベッドを見させられたら信じざるをえない。 精通を迎えて5年以上は経つから自慰の経験はそれなりにある。 でも、他人のあそこなんて銭湯ぐらいでしか見ないし緊張する。 「だ…ダミアン…」 「どうした?泰明。降ろすぞ」 「…っ」 ベッドに降ろされると身の置き所がなくて落ち着かない。 ダミアンの金色の瞳に見つめられるが、見返すことができず泰明は視線を下に落とした。 どうしよう…見れない。恥ずかしい 「泰明。余を見よ」 「えと…その…」 「まともに見れぬほど余は障気に満ちているか?」 「えっ…ちがっ…あ、いや…違うこともないけど…だから見れないんじゃなくて、恥ずかしいんだよっ」 「何を恥ずかしがる必要がある?余とそなたの仲であろう?初対面ではないのだ。気心知れた相手…そうではないのか?」 「ダミアン…」 逆。逆だよ。気心知れた相手だから余計に緊張するんじゃないか! 「泰明。儀式はそなたの体に負担が相当かかるものと思われる。労わるつもりではいるが…労りきれるかが余には自信が無い」 「もしかしてはじめてとかいう?」 「儀式として交わるのははじめてだ。女人とは世継ぎの問題があるがゆえ何人かと(ねや)をともにしたことはある。が…男はない。書を読み熟知はしたが実践となるといささか不安になるものだ。緊張しているのはそなただけではない。余も同様。案ずるな、泰明」 「う、うん」 泰明が返事をするとダミアンは自身の装束に手をかけハラリと床に装束を落とし、その鍛え抜かれた裸体を惜しげもなく泰明にさらした。

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