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第44話 初めて出会ったあの日⑧

「ゃ、待って、イリス、待っ……」 「待たない」  後孔にぐっと押しつけると、そこがひくりと収縮した。俺は両手で尻を左右に割り開き、ゆっくりと己のものを挿入していく。後孔は括れた部分を容易く飲み込み、柔らかい襞が緩く締めつけてくる。 「んぁ、あっ、ゃ……っ、やだ、やだぁ……っ」 「何が。顔、とろとろだぞ」 「知らない、こんなの、知らな……っ、ああぁっ、ん、ふぁ、あっ……」  根元まで完全に埋めると、一度ぎりぎりまで引き抜く。そうしてまた腰を打ちつけてやると、ゲルトが甘ったるい声を上げてびくりと跳ねる。どうやら、前立腺よりも最奥の方が感じるらしい。開発されたわけではなさそうだから、もともとそっちの才能があった、ということだろう。 「あぁっ、ゃ、だめ、あたま、変に、なる……っ」 「もっと変になればいいだろ」 「や、ぁ……っ、そんなに、深く、ああぁぁっ……」  感じやすく、乱れやすい。そんなゲルトがやけに官能的で、煽情的だった。  気づけば、乱暴にゲルトの中を穿っていた。ぐちゅぐちゅと香油と先走りが混ざったものが泡立ち、布団を汚したが、それすらも気にならなかった。 「ひぁ、あぁっ、やめ、それ、やだ……っ」 「嫌? 何で」 「ぞくぞく、する、から、ぁ……っ、ゃだ、だめ、ぁ、ああぁっ……」  奥を抉るようにしてやると、ゲルトが舌っ足らずに喘ぐ。それすらも甘い媚薬のようで、脳が痺れてくる。  ゲルトの中を犯しながら、勃ち上がっているゲルト自身に触れる。軽く扱いてやっただけで、そこから白濁がこぼれた。 「ひ、ぅ……っ、だめ、両方、やだぁ……っ」 「両方が好きなのか?」  耳元で囁くと、ふるふると首を横に振る。身体は正直なのに、言葉は真逆だ。それが面白くて思わず笑うと、涙目のゲルトが俺に再びしがみついてきた。 「イリ、ス……っ、いきた、イきたい……っ、奥、おくぅ……っ」  入り口の浅いところでゆるゆると抽送を繰り返していると、ゲルトが切羽詰ったような声でそう言った。素直な言葉も出るらしい。俺はゲルトに返事はせずに、そのまま最奥を貫いた。
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