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第32話 有真side

「なんで、俺なの……」 「運命だから…とでも言っておこうかな」 俺の眼中には君しかいない。 他はなんにも要らない。 「次は来週の土曜日なんてどうかな?」 「………どうせ俺に選択肢なんて残ってない」 可愛い、そういうお利口さんなところも大好きだよ。 どうにかして君を俺のものにしたい。 他には目を惹かれないくらい、俺に溺れて欲しい。 俺を、求めて欲しい。 「帰る」 「送っていくよ」 「いい、住所がバレる」 (住所なんてもう知ってるけどね) 連絡先は交換してもらっているので電話番号を聞いて(既に知っていた)、彼がそう言うので玄関先まで見送る。 俺の秘書に羽田くんを家まで見届けるように頼んだから、安心して見送ることができた。 30分もすれば秘書の溝口が戻ってきて、俺に報告をする。 「おかえり溝口」 「無事、羽田さんを見届けましたよ」 「ありがとね」 もう帰って良いよ、と言うと溝口は帰って行った。 今日は少し可哀想なことをしたな。 俺が少し焦りすぎていた。 今度そのお詫びをしないと。 早く1週間経たないかな。 早く羽田くんに触りたいし、俺の事を好きになってもらいたい。 好きになってもらうのが難しいことは理解しているけど、それでも彼と恋人になりたいんだ。 「メールしてみるか」
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