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悔しさで滲む涙を堪え、再度ペンダントを持った手に飛びかかろうと試みたその瞬間、仲間のリーダーと思われるモヒカンの男に胸ぐらを掴まれ、ドスっと強く壁に叩きつけられた。その衝撃で背中から肺へ圧迫されるような鈍い痛みが走り、息が詰まる 「強太くん!?」 焦った声で呼び掛ける金子くんの傍らで、俺は強気で野郎の目を睨み返した。 「お前、よく見ると可愛いツラしてんな?」 唐突に投げられた意味不明な言葉に、己の耳を疑った。可愛い…?俺が…?…は?ありえない。 「決めた。俺に一発ヤらせてくれたらペンダント返してやるよ」 一発……? 何……殴らせろってこと?殴られるのか?俺…… 元ヤンの親にすら、殴られた事ないのに 何で……何も悪い事してないのに…… 「冗談じゃない…何で俺が殴られなきゃなんないんだよ!」 声を上げて返すと、モヒカン野郎はニヤリと口元を緩める 「んな乱暴はしねえよ。楽な方法で助けてやるって言ってんだよ」 「楽な方法…?」 何だよ楽な方法って…暴力よりも楽って…それって楽に死なせてやるって意味なのか?! え、殺されるの!? それも冗談じゃない!! また言い返そうと口を開いた途端、信じられない言葉が返ってきた 「エッチさせてくれたら返してやる」 俺の耳は一気に老人になってしまったのだろうか。 今ものすごく気色悪い幻聴が聞こえた気がする… エッチってあれだよな、女の子とするもんだよな? 男同士でもやるんだね、勉強になったよ… ……じゃねえ! 何を言ってんだ!? このモヒカン野郎はっ!! 髪型だけでなく頭の中身もおかしいのか、コイツは!! 訳が分からず硬直している間に、手荒な野郎の手が制服のネクタイに掛けられる。 またまた冗談じゃない!! 何で男なんかとヤらなきゃなんないんだよ! まだ女の子とだってヤッた事ないのに! 何で野郎に貞操を奪われなきゃならんの!? 「や、やめろ!」 キモいんだよ! この鶏冠(とさか)ヤロウ!! 「だめー!強太くんに触るなー!」 この状況を救おうと立ち上がる金子くんも、やつらに羽交い締めにされてしまって抵抗も出来ずに泣き喚いている。 「ヒュー、ヒューっ、脱がせ、脱がせー!」 「可愛い声で啼いてくれよぉ?おチビちゃん」 周りの男共からも冷やかしの言葉を浴びせられて大声で嗤われる中、解かれたネクタイは地に落ち、尚も首元を押し付けられたままシャツのボタンが上から徐々に開かれていく 「や……やめ……っ」 初めは片手で一つ一つワイシャツのボタンを外していたモヒカン野郎だったが、面倒臭いと言って襟元から前立てを荒々しく引き裂き、弾けたボタンが足下に転がる。その手は更に下のズボンにまで伸ばされ、ファスナーを開かれる寸前で俺は両手で阻止した。 「さっ……触んな!」 「やっべぇ、なんか興奮してきたぜ」 モヒカン野郎の顔を睨むと、まるで女の裸体でも見てるかのように息を荒くして鼻を伸ばしている。 何に興奮してんだ!おかしいだろ! 何を男の裸で欲情してんだ、この糞野郎共!! 「俺のチンコ入るかなー?」 「はあ?!ちん………」 チンコ!? 挿れるとこ間違ってんだろ!! てめえはチクワの穴にでも挿れてろ!! 「俺、女じゃないんだから挿れる穴なんかねーよ!」 「男同士ってケツに挿れんだぜ?」 「はあ!?」 ケツ…………… そんなとこにチンコ挿れるの?! 穴裂けるわ! またまたまたまた、冗談でねぇぇぇぇぇ!!!
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