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そのすぐあと、穏やかにも思えたその声とは裏腹に激しく殴打する音が聞こえて先ずは一人が倒れ、また一人が倒れていく。見てて痛々しくなった俺は、耐えきれずにグッと目を閉じた。 「あ、あ、あんたらの仲間なのか……これ……!?わ、悪かっ……」 最後にモヒカン野郎の震え上がった声が途切れ、辺りは一瞬にして静まり返った。 終わった……のか……? そう思い、顔は伏せたまま恐る恐る目を開く。そこに映ったのは、見るも無惨な痣と瘤を作ってボロ雑巾のように足下に転がるモヒカン野郎たちの姿だった。 「え゙っ……な……」 その異様な光景に思わず言葉が詰まり、俺の声が裏返る 何この状況…… 正義のヒーローでも来たのだろうか 頭が混乱して何が何やら飲み込めず、固まる俺の方へ足音が近寄ってくる。未だ唖然としたまま顔を上げれずにいた俺の目線に二つの影が重なった。 「はい、ペンダント」 頭上から降り注がれたのは、先程と同じ柔らかくて何処か艶のある声。目に映るのは、ペンダントを差し出す細くて長い指 そっとそれを受け取ったあと、ゆっくりと足下からなぞるように顔を上げた。 しかし、そこにいたのは正義のヒーローなんかではなく…… 悪の大魔王だった
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