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 見事なくらいよく似てる。親子?ってくらいそっくりだ。顔は違うのに。雰囲気や言い方が似てる。  ぷっと俺は吹き出すと、クスクスと笑いだした。 「そんだけ元気がありゃ、心配ねえな」 「最初から心配してねえくせに」 「そりゃそうだ」  長瀬がにこっと笑うと、柚希の頭をガシガシと撫でていた。 「柚希」と俺は、両手が自由になった柚希に抱き着いた。 「あ、あー」と柚希が気まずそうな声をあげて、「まだ薬が」と囁いた。 「俺のマンションに帰ろう」  俺は柚希から離れると、ほほ笑んだ。柚希が「ああ」と頷いて嬉しそうに笑ってくれる。  柚希が薬でつらいなら、俺がとことん付き合う。壊れてもいい。柚希の気が済むまで、抱いて欲しいって思う。  長瀬、柚希、俺の順番で玄関に向かって歩き出す。北側の部屋にいたケイが、寂しい表情で見送ろうとしていた。 「あ、そうだ」と長瀬が言い、コートのポケットからスマホをとりだすと、ケイに向かって投げた。  ケイは慌てて、スマホを受け止めると「ありがと」と小さく呟く。 「来い、ケイ」  長瀬が手を伸ばす。 「い、いいの?」 「戻ってこい」  長瀬の言葉に、ケイが涙を目に浮かべた。長瀬の胸に飛び込むと、「ありがと」とかすれた声をあげた。 「ゆ、ず……ゆず、き」  マンションに帰り、玄関を開けて、すぐに俺たちはキスをした。軽いキスから、舌を絡め合う深いキスまで。合間に、柚希の名前を呼んで、俺はズボンのベルトに手をかけた。 「ま……ちょ、桜庭さん、待って」  唇を慌てて離した柚希が、ベルトを外した俺の手を止めた。柚希の顔が真っ赤だ。 「なに? どうした?」 「キスだけでいいから」 「なんで?」 「……るから」 「え?」  柚希がさらに耳まで真っ赤になる。 「汚れてるから……パンツが」  はっきりした声で柚希が言い、「ああ」と言いながらその場にうずくまった。ガシガシと髪の毛を荒々しく掻きむしっている。 「柚希?」 「その……あいつんちで……」 「もしかして春臣に?」 「ちが!」と勢いよく否定し、「桜庭さんが……」と呟いた。 「え? 俺? 何かした?」 「『できない』ってはっきりとあいつに断ってるのを聞いて。嬉しくて。そしたら……射精してた」  柚希の顔がまるでゆでだこだ。初めて見る。こんなに真っ赤になっているのを。
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