新着レビュー
長い道のりの果てにたどり着く静かな場所
主人公伊織くんの成長を見守る物語であり、彼を取り巻く周りの人たちの心情にも泣かされるお話でした。
なかなか心を開かない伊織くんがもどかしくて苦しくなるくらい密なストーリーです!そして、長い道のりのなかでほんっとーに少しずつ変わってゆく様子が繊細に書かれていて、心がずきずきします。
色々な経験をし(させられ)る総受け主人公の伊織くんですが自分の感情をどこかに置きざりにしているようで、誰に何されててもエロいけど悲しい。
なぜか彼に惹かれる人たちが彼を傷つけてしまうところは、伊織くんがそれぞれの人の苦しみや罪を背負う形代になっているようでした。
静かで穏やかなラストまでずっと心を掴まれる素敵なお話でした。
とても美しくて哀しい、泣ける作品
まだ連載中の作品ですが、レビューさせてください!
流れるようにうつくしい文章で物語は綴られていて、ほとんど第三者の視点から語られる主人公のアスカはとても優しく、そして悲しい青年です。
悔やんでも悔やみきれない過去にずっと心を囚われていて、刹那的な生き方をしています。
その真っ直ぐすぎる生き様は目が眩むほどに美しくて、アスカに関わるひとたちも読者も目が放せなくなります。
アスカ以外の登場人物の過去も悲しくて壮絶なものが多く、毎回涙してしまいます。
こんなに沢山の、ある意味とても業の深いひとたちと深いところまで関わっているのに、何故アスカは常に透明で美しくいられるのでしょう?それがこのお話の最大の謎かもしれません。
そんなアスカの美しい生き様を、これからも一読者として見守っていきたいと思います。