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ルルーマ王国2

「これが、この国の成り立ちの歴史です。よく分かりましたか?」 「分かるわけないでしょ」 頭に猫耳を生やした男の言葉に、ぽちゃりとした男は突っ込んだ。 それもそのはず、このぽちゃりとした男は今しがたこの世界に来たばかりなのだから。俗にいう異世界人というやつである。この、ルルーマ王国からすればだ。ぽちゃりとした男からすれば、二次元の世界に迷い混んでしまったということである。 「何で俺はここにいるの」 「それはもちろん、アルファ(王)のオメガ(后)を迎えたためです」 「…………俺がオメガ?」 「そうですよ」 ぽちゃりとした男。あだ名はぽちゃ男。そして名前は鷹尾(たかお)(みなと)。ごく普通の、いじめの対象である高校2年生だ。 この世界に来る直前も、毎日のようにいじめられていた。そしたら急に穴が現れて、そこから腕が伸びてきての今ここ状態だ。 伸びてきた腕の持ち主が、今湊の目の前にいる猫耳男と言うわけで。 「断る」 「無理です。あなたはもう、オメガ(后)として認められました。その証が、胸元にありますよ」 猫耳男がそう言うから、ちらりと胸元を見てみたら確かに見たことのない痣があった。大きさの違う3つのハートの形をした痣。 「なにこれ」 「オメガの証です。おめでとうございます」 「やだよ」 「その痣を消すことはもう無理ですので。あ、まだいろいろと説明があるので席を立たないように」 たって逃げようとしたが、先を読まれていたようだ。鞭を持って逃げるなと猫耳男がいうから、湊はそれにおとなしく従った。 「ちなみに、この国のアルファ(王)はお一人だけではありませんので。そして、あなた様にはアルファ(王)の子を産んでもらいます」 「男の俺が?そんな、産めるわけないじゃん」 「あ、あなた様が直接産むわけではないので大丈夫です。そこのところの説明は、おいおいアルファに聞いてください」 「ちなみに、アルファが1人だけじゃないならオメガも俺1人だけじゃないってこと、」 「いえ、あなた1人だけです」 猫耳男の笑みは、「何を言ってもお前を逃がすわけねーだろ」って言っているように湊は感じた。
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