長い道のりの果てにたどり着く静かな場所
主人公伊織くんの成長を見守る物語であり、彼を取り巻く周りの人たちの心情にも泣かされるお話でした。
なかなか心を開かない伊織くんがもどかしくて苦しくなるくらい密なストーリーです!そして、長い道のりのなかでほんっとーに少しずつ変わってゆく様子が繊細に書かれていて、心がずきずきします。
色々な経験をし(させられ)る総受け主人公の伊織くんですが自分の感情をどこかに置きざりにしているようで、誰に何されててもエロいけど悲しい。
なぜか彼に惹かれる人たちが彼を傷つけてしまうところは、伊織くんがそれぞれの人の苦しみや罪を背負う形代になっているようでした。
静かで穏やかなラストまでずっと心を掴まれる素敵なお話でした。
ひたすら尊い高校生の恋!
幼馴染の恋、高校生の恋、男の子同士の恋。恋の楽しさと苦しさ(甘酸っぱさ)に優しく浸れる素敵なお話です。
主人公の翼と翔太のもどかしいやり取りは、読んでいるだけで鼻血が出そうな尊さ!なかなか前進しない二人の関係に揺さぶりをかける(?)水野君と律くんの関係にも悶えて、きゅんきゅんすることこの上ありません!
間接キスとか、卒業式のボタンとか、部活とか進学とか、もう高校生ならではのエピソードが関西弁で交わされる会話の中で輝いています。
ラスト近く、意識しながらのキャッチボールする場面も、傍で見ている(読んでる)こちらはもう悶えすぎて直視できない尊さ。
とにかく最後まで床に転がりたくなるくらい萌えるかわいさです!