目次

50話 / 148,911文字 / 20
第1話 初めての男
7
第2話 再会
5
第3話 プラスアルファの不在
3
第4話 ママの悪戯
1
第5話 強制的な睡魔
3
第6話 夢うつつ
2
第7話 籠絡
1
第8話 壁越しの気配
3
第9話 もどかしい相手
6
第10話 嫌いではない
8
第11話 寝耳に水
第12話 進路
3
第13話 ノイズ
第14話 鉢合わせ
第15話 先輩と敬語
第16話 噛み合わない二人
2
第17話 お社の坊っちゃん
3
第18話 君が優しくなる為に
第19話 合意の上
第20話 描かれる側
第21話 ちろり庵
3
第22話 結界
第23話 ただの先輩と後輩
第24話 へし折られたフラグ
第25話 鳴らないスマホ
第26話 酷いこと
第27話 盤上の駒
第28話 軋み
第29話 痩せた月
第30話 反芻
第31話 錆
第32話 聞こえない声
第33話 現実に立ち返る
第34話 スイカとうさぎ
第35話 後ろ暗いこと
第36話 唐突な話題
第37話 クスノキ
第38話 既視
第39話 溝
第40話 袋小路
第41話 謎の三日間
第42話 瞑目
第43話 薄暗い家
第44話 焼け焦げた跡
第45話 幻影
第46話 些細な喧嘩
第47話 インソムニア
第48話 庵主
第49話 オフェンス
9
第50話 穢れ

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レビュー

現実と妄想、過去と現在の狭間と揺らぎ
【まるでパレットの上の絵の具のように】 パッと視点が変わったと分かる作品ではないことが、逆にこの作品良さを引き出している。視点切り替えには、色んなタイプのものがある。例えば、タイトルで分かるようにするものや、あえてSideと表記するモノなど。この作品は、境界が曖昧な部分があり、ページの中で突然別視点が入る。通常なら、これは分かり辛いという感覚を産むはずだが、この作品に居たっては、まるで絵の具が混ざりあうかのようなイメージがし、良い効果となって作用している。 【狭間と揺らぎ、物語の構成】 社会人の彼は、ある過去と闇を抱えているのだが、単にそれがどんな理由からかを率直に書いていたならば、こんなに狭間と揺らぎは出せない。才能のなせる業である。どちらがどちらなのか。夢なのか現実なのか。妄想の産物なのか。真相が明らかになっていくまで、サスペンスのようなハラハラ感に虜になる。 それに対しに、美大生の彼は欲望優先の生き方をしており、キッチリと現実のみという印象がある。これは絵に例えるなら、輪郭とその内側といった関係か。彼がいることにより、社会人の彼と同様、読み手も現実に引き戻される。この不思議な揺らぎと狭間が、魅力的であり物語にぐっと惹きつける効果も担っているのではないかと思われる。 【答えを出せた側と出せなかった側】 主人公である二人は、とても対照的である。もちろん似ている部分もあるが。 心が成長していながらも、下半身がどうにも緩いままの美大生。どんなに嫉妬をしたとしても、自分だけのモノに出来ないことを分かっていながら、自分を救えるのは彼しかいないと感じている、社会人の彼。何処か諦めている部分があるからこそ、魅力的であり、萌えがある。手放せないけれど、所詮は思い通りにはならないし、欲しいものも与えられない。そして、相手に確かめることすらできない。一度は手を差し伸べられるが、望みを告げたところで自分を選んでは貰えなかったが、いつかそれを望んだ理由に、美大生が気づく時、そこが二人にとってのスタート地点なのかもしれない。 社会人の彼にとてつもなく萌える作品です。ゆっくりと明らかになっていく真実からも目が離せません。是非、お手に取られてみてくださいね。おススメです。